WiFi(WiFi6/WiFi6E/WiFI7)カード交換前に知っておくNGFF規格とは？

　ノートパソコンなどに内蔵されているWiFiカードは、WiFiだけでなくBluetoothの接続に使われる部品で、この部品を交換すると上位のWiFi6EやBluetooh5に接続できるようになります。WiFiカードには、①NGFF　②CNVi　③mini PCIの3種類の端子があり、物理的に形状が違うので互換性がありません。今回は、いま主流となっているNGFF端子のWiFiカードについて紹介します。
　ちなみに、WiFiカード端子の互換性があっても、PCのBIOSや相性問題があり必ず使える保証はありませんので自己責任で実施お願いします。

　NGFF(Next Generation Form Factor)はIntelが提唱するカードモジュール仕様で、①SATAとPCI Express x2②PCI Express x4などをサポートする2つのインターフェースに対応しています。NGFFは、Wifiカードの接続だけではなくM.2 SSDの接続にも使われています。NGFFのメリットはSSDを例にすると従来よりも大きさは2/3で厚さは約半分になるので、ノートパソコンなど限られたスペースを有効につかえます。
　WiFiカードを交換する場合、NGFF接続なのかどうか外観から見分けるのは難しいので、WiFiカードに記載されている型式から判断するのが確実だと思います。

　WiFi7(IEEE802.11be)に対応した最新のWiFiカードになります。WiFi7出は今までのWiFi6Eまでと比べて、①周波数帯②変調方式③最大帯域幅などに大きな変更が加えられた結果、最大通信速度がWiFi6の9.6GHzから約3.6倍の36GHzへ増えました。
　WiFi6Eは2.4GHzまたは5GHzまたは6GHzのどれかの周波数帯のうち一つを選択して通信を行っていましたが、WiFi7では複数の周波数帯を同時に使って通信ができるようになりました。通信容量が増えるだけでなく、干渉波を受けにくい周波数帯で通信することにより遅延が起きにくく安定した通信が可能になります。
　変調方式はWiFi6Eの1024QAMからWiFi7の4096QAMになり、通信速度が1.2倍に増加します。また、Multi-RUが追加され1ユーザに複数のRU(Resource Unit)を割り当てることができ周波数帯の利用効率が向上します。
　周波数帯6GHz最大帯域幅はWiFi6Eの160MHz幅からWiFi7の320MHz幅へ拡張され従来の2倍の通信速度が期待できます。
　WiFi7は4Kや8KなどのUHD(Ultra-High Definition)動画視聴やVR（Virtual Reality、仮想現実）/AR（Augmented Reality、拡張現実）を快適に利用するために有効ですが、WiFi7に対応したルータも必要なのでまだまだ普及には時間がかかると思われます。

　Amazonや楽天、YahooショッピングでWiFiカードを探してみると、Intel製のAX200の上位機種AX210が主流のようです。AX200がWiFi6(IEEE802.11ax)とBluetooth5.2なのに対してAX210はWiFi6EとBluetooh5.2が使えます。WiFi6Eは6GHzの周波数帯が使えるようになり、WiFiが密集した地域では新しい周波数帯を使用することで通信速度の向上や通信の安定性が期待できます。

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