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【検証】Bluetooth4とBluetooth5の通信速度比較

 2016年12月に発表されたBluetooth5.0は現在Bluetooth5.3へバージョンアップされて、発売されている機器はBluetooth5.Xが標準となってきました。 Bluetooth5.0の最大の特徴は理論通信速度がBluetooth4.0の2倍になったことで、実際に使うとどのくらいの通信速度になるのか比較しました。
 比較に当たってはWindows11搭載PCへBluetooth4とBluetooth5の2種類のレシーバを交互に取り付けて、Bluetooth5搭載(Bluetooth4下位互換)スマートフォンとの通信時間を比較します。
時期Ver.主な仕様
2016年12月5.0データ通信速度・通信範囲・通信容量の拡大
2019年01月5.1LE Audio機能(高音質化・遅延を抑える機能に特化)の実装
2020年01月5.2方向探知機能の追加
2021年07月5.3消費電力の節減

Bluetooh5レシーバ選定

 PCのUSB TypeAへ取り付けるタイプのBluetooth5対応レシーバは、様々なメーカから発売されています。最新のBluetooth5.3に対応した1,000円台のレシーバもありますが選択肢が狭まってしまうので、Bluetooth5対応レシーバを対象にしました。 また、海外メーカ製(主に中国?)と日本メーカとの価格差も500円以下で特に安いわけではないので、日本語環境が整っていてサポートが必要な時に安心感から日本メーカから発売されているBluetooth5対応レシーバを選定しました。
 その結果、カタログスペックでは通信距離を除いてほぼ同等のスペックのIODATA USB-BT50LEとバッファロー BSBT5D205BKの2種類が残りました。バッファロー BSBT5D205BKは通信距離が40mでIODATA USB-BT50LEの100mよりも短いですが、部屋の中で使うのを前提にすると実用上この通信距離の差はどちらでもいいので、価格の安いバッファロー BSBT5D205BKを選定しました。
選定のポイント

  • Bluetooth5対応の日本メーカ製レシーバ
  • 通信距離よりも価格の安い製品

Buffalo BSBT5D202BK
バッファロー BSBT5D205BK
Bluetooth Ver5.0+EDR/LE USB 2.0 最大通信距離40m
メーカ情報ページ
IODATA USB-BT50LE
IODATA USB-BT50LE
Bluetooth Ver5.0+EDR/LE USB 2.0 最大通信距離100m(class 1)
メーカ情報ページ

バッファロー BSBT5D205BK

 バッファローのBluetooht5.0対応レシーバには、BSBT5D200BKBSBT5D205BKの2種類があり、バッファローのホームページで調べた限りでBSBT5D205BKが特定販売店用ではBSBT5D200BKはそれ以外の一般小売用のようです。 ホームページの商品特徴のページを調べた限りでは、この2種類の本体の仕様は同じでした。特定小売店というのは具体的にどのお店を指すのかわかりませんが、amazonのほかにも楽天市場やYahoo!ショッピングでもBSBT5D205BKを扱っているお店がありました。 今回は、amazonで購入したのでBSBT5D205BKでの調査になります。
 BT5D205BKをPCに取り付けると若干PCから飛び出した感じもしますが、これBT5D205BK以上小さくすると取り外す時にBT5D205BKをつかみにくく取り外しが難しそうです。 Bluetoothレシーバを頻繁に取り外しすることもないとは思いますが取り外しのことを考えるとでちょうどいい大きさだと思います。
BSBT5D205BK
 BSBT5D205BKをWindows11が起動している自作PCのUSB3.0(Type-A)ポートへ差し込むと、ドライバーを新規にインストールをすることなくすぐにBSBT5D205BKを認識して画面右下のトレーにBluetoothのマークが出て使用可能な状態になりました。 ちなみに、今回比較に使うBluetooth4対応のバッファロー BSBT4D09BKは本体上面に青色LEDのアクセスランプがありますが、BSBT5D205BKの残念ポイントです。 アクセスランプは特に重要ではありませんが、アクセスランプが光っているとBluetoothが動作しているのが視覚でわかるのであると安心感が増します。
仕様BSBT5D205BKBSBT4D09BK
Bluetooth
準拠規格
5.0+EDR/LE4.0+EDR/LE
対応
プロファイル
A2DP,AVRCP,DI,DUN,GATT,HCRP
HPF,HID,HOGP,OPP,PANU,SPP
A2DP,AVRCP,BIP,DUN,FTP,GAP
GAVDP,GOEP,HCRP,HFP,HSP,HID,OPP
PAN,SDAP,SPP,SYNC,BPP,PXP,HOGP
USB
インターフェイス
USB2.0USB2.0
最大通信距離100m40m
発売日2022年7月2012年9月

性能確認

 Windows11搭載PCへBSBT4D09BK(Bluetooth4)とBSBT5D205BK(Bluetooth5)を交互に取り付けて、スマートフォン OPPO Reno7 Aと接続して測定した結果です。 Windows11搭載PC上にスマートフォンを載せた状態で、Windows11搭載PCとスマートフォン間に障害物はなく、BSBT4D09BKとBSBT5D205BKの通信可能範囲の差の影響もないと考えられます。 OPPO Reno7 AはBluetooth5.1対応なので、BSBT4D09BKと接続したときはBluetooth4で通信して、BSBT5D205BKと接続したときはBluetooth5で通信すると思われますが、確かめる方法が見つかりませんでした。
 性能確認1 ファイル転送速度と性能確認2 Bluetooth接続によるデザリングの2つのテストをしましたが、BSBT5D205BKのほうがBSBT4D09BKよりもやや通信速度が早くなっています。 しかし、理論上はBluetooth4はBluetooth5の2倍の通信速度ですが、実際にはそれほど大きな差がありませんでした。
 BluetoothとWi-Fiは同一の2.4GHz周波数帯の電波を使って通信をするので、今回の測定結果に関しては電波の干渉も通信速度の測定結果に影響があったのかもしれません。 また、それぞれの機器の動作モードがBluetooth4なのかBluetooth5なのか確認する方法がなかったため、設定ミスによる可能性も含まれます。

性能確認1 ファイル転送速度

 mp4形式の動画ファイル21.9MBをBSBT4D09BKとBSBT5D205BKで送受信した結果が下記のグラフになります。ファイル受信の場合の通信時間は、BSBT4D09BK132[S]でBSBT5D205BKは123[S]で約93%に短くなっています。
 ファイル送信の場合の通信時間は、BSBT4D09BKは211[S]でBSBT5D205BKは171[S]で約81%に短くなっています。
mpgファイル転送結果

性能確認2 Bluetooth接続によるデザリング

 Windows11PCとWi-Fi接続でアップロードとダウンロードの両方とも20Mbps前後の速度が出ているスマートフォンをBluetooth接続によるデザリングで接続して通信速度を測定したのが下記の結果です。 通信速度の測定にはUSEN GATE 02インターネット回線スピードテストを利用しています。
 BSBT5D205BKの通信速度は0.5Mbsp前後でBSBT4D09BKの0.4Mbpsよりもやや通信速度が早くなっていますが、実用上差は感じられそうもなくほぼ同じと判断されます。
Bluetooth4デザリング
BSBT4D09BKでの通信速度
Bluetooth5デザリング
BSBT5D205BKでの通信速度

 まとめ

 BSBT4D09BKとBSBT5D205BKに差があまりなかった理由についてははっきりとはわからないのが残念です。 しかし、Bluetooth4よりBluetooth5通信速度が速くなるのを期待してレシーバを購入しても、あまり変化がないこともありうるというのが結論です。
 
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