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Inspiron 580(Corei3 530)+ライザーカードでRadeon RX5500を使ってみた

 2010年に発売されたDell Inspiron 580は、第一世代 Core i3を搭載するデスクトップ型パソコンです。CPUは第一世代Core i3で非力ですが、マイニングはGPUの性能が重要でCPMはロースペックでも構わなと思いRadeon RX5500XTを取り付けてマイニング用PCにしようと思いました。しかし、Inspiron 580のPCI Express X16へRadeon RX5500XTを取り付けても、Windows10がRadeon RX5500XTを認識しませんでした。また、ケースとRadeon RX5500XTの取り付けねじとケースが微妙に干渉するので、グラボに負担がかかるのが心配されます。
 ライザーカードならケース外へグラボを配置できグラボも認識するのを期待して、PCI Express X1 スロット接続したライザーカードへRadeon RX5500XTを取り付けました。
Dell Inspiron 580 仕様

  • CPU Intel Corei3 530 (2コア/4スレッド/2.93GHz/73W)
  • 内臓グラフィック Intel HD Graphics
  • メモリ DDR3 PC3-8500 4GB
  • 最大電源容量 300W

Radeon RX5500XT 仕様

  • ASUS製 DUAL-RX5500XT-O4G-EVO
  • GUP Radeon RX5500XT (ブースとクロック ~1865MHz)
  • メモリ GDDR6 4GB
  • 出力 HDMI 2.0bX1 DisplayPort 1.4x3
  • バスインターフェイス PCI Express 4.0
  • 補助電源 8pin X 1
  • 消費電力 120W

 ライザーカード選定

 パソコンのPCIスロットへ接続する大手メーカ製のライザーカードは、見つかりませんでした。比較的カスタマーレビューが充実しているamazon.comでライザーカードを探しました。製造元が同じで販売元が異なる同一の商品がいくつかあり、基盤にVER009Sと刻印があるライザーカードの評判が比較的いいようでした。
 そこで、①本体にVER009Sの表示が付いていること②価格が1,000円前後③日本国内発送でamazon プライム対応の3点を選定ポイントにして選定して結果、zmartからライザーカードを購入しました。

本体(基盤)

 基板サイズ13cm x 4.5cm x 1.5cmに6ピン入力2コ、ペリフェラル、USB3.0端子、PCIスロット、電解コンデンサ 4コ、レギュレータパワーインダクタ、LED(赤)、LED(緑)などが配置されています。コンデンサの型番からメーカを調べてみましたが耐久性に優れる日本製ではないようです。レギュレータは台湾 FORTUNE社製の様でした。基盤にはCEマーク(EU加盟国の安全基準)とFCC(北米の安全基準)を満たしているマークが印刷されています。背面は1ミリ程度のクッションがつけられて、衝撃吸収や金属と触れてショートしないようになっていました。PCIスロットにはグラボが外れないようにロック付きです。
 
ライザーカード本体  ライザーカード本体(裏面)
          ライザーカード             ライザーカード(裏面)        

PCIアダプタ

 PCのPCIスロット差し込むPCIアダプタは、USBが上向き(PCのPCIスロットに対して反対側)に取り付けるようになっています。横方向にUSBケーブルを取り付けるタイプもあるのですが、上方向のほうがほかのPCパーツと干渉が少ないと思います。
 
PCIアダプタ

USB3.0ケーブル

 長さ30cmでケーブルの太さが約5mmのUSB3.0ケーブルです。マウスやキーボードのUSBケーブルと比較すると太目で、曲げるに多少のRが必要になります。スマートフォンの急速充電に使うType-Cのケーブルの太さよりもやや太い感じです。
ライザーカード USB3.0ケーブル

SATA-6ピン電源ケーブル

 PCの電源ユニットから出ているSATAをライザーカードの6ピン電源に接続するためのケーブルです。この電源ケーブルを使わなくても、直接PCの電源ユニットから出てい6ピンをつなげる場合は不要になります。SATA電源ケーブルが供給できる12Vは、最大54Wまでになります。ハイエンドPCを接続するときは供給できる電力がケーブルの最大を超えていないか注意が必要です。
ライザーカード SATA-6ピン電源ケーブル

グラボ用ケーブル

 PCの電源ユニットからグラボの補助電源用のケーブルが出ていない場合、SATA電源やペリフェラルをグラボの補助電源に変換するケーブルは自分で用意します。ハイエンドグラボは大電力を供給する必要があるので、入力側(PCの電源側)に2つコネクタが付いていると、発熱による焼損のリスクが低くなります。
 グラボの補助電源用コネクタは6ピンと8ピンの2種類があります。ASUS製 DUAL-RX5500XT-O4G-EVOの補助電源は8ピンX1なので、8ピンのSATA-8ピン変換ケーブルを用意しました。
  

ライザーカードへケーブルの接続

 ライザーカード本体へUSB3.0ケーブルを接続します。ライザーカード本体に取り付けたUSB3.0ケーブルの反対側にはPCへ接続するPCIアダプタを取り付けます。ライザーカード本体のUSB端子の隣にある6ピンコネクタへは、ライザーカードへ付属してきたSATA-6ピンコネクタを接続します。後はグラボをライザーカード本体のPCIスロットへ取り付ければ組み立ては完了です。
ライザーカードの組み立て

組み立てたライザカードをPCへ取り付け

 ライザーカード本体から伸びているUSB3.0ケーブルの先についているPCIアダプターを、PCのPCI Express X1 スロットへ差し込みます。PCI Express X16 スロットへも差し込みが可能ですが、PCIアダプタを逆に取りける可能性があります。PCI Express X1 スロットであれば、一方方向しか差し込みできないので差し込み間違いが置きません。
 下の写真の中央よりやや上にある黒色の細長いソケットがPCI Express X16で、その下にある短い黒いソケット2つがPCI Express X1になります。写真では下にあるPCI Express X1スロットへライザーカードから伸びているPCI アダプタを差し込みました。
ライザーカードをPCへ取り付け
 PCI アダプタを取り付けたら、ライザーカードとグラボ(DUAL-RX5500XT-O4G-EVO)へ電源をつなぎます。パソコンのDVDドライブへつながっていたSATAケーブルをグラボ用電源とHDD用へ接続して、HDD用だったSATA用電源をライザーカード用電源としました。PCの電源から伸びているSATAケーブルは2つのSATA電源用コネクタに分岐しているので、グラボとライザーカードの両方へつなぐことができます。しかし、1本では許容できる電力を大きく越して発熱で焼損する恐れがあるので、別々のSATA電源ケーブルをグラボとライザーカードへ接続しました。
PC電源をライザーカードとグラボへ取り付け

PC電源投入とグラボのドライバーインストール

 マザボのVGA出力とモニタを接続して、ブラボとモニタの接続はなしでPCを起動しました。少し起動時間が長かったのを除いて、Windows10のログオン画面がでて普通に起動しました。BIOSの設定も変更不要でした。完全にWindows10が起動した後にAMDのホームページからRadeon RX5500XT(4GB)のドライバーをダウンロードしてインストールしました。インストール後にGPU-Zでグラボの確認を行いましたが、正常に認識されていました。
GPU-Zによる確認

性能確認

ライザーカードとパソコン本体の接続がPCI Express X1がネックになってグラボの性能が大幅にダウンすることも考えられるので性能確認を行いました。PCI Express X16での性能確認ができていないので、実用的な性能が出ているかどうかの確認になります。

FINAL FANTASY 14ベンチマーク

 FINAL FANTASY 14 漆黒のヴィランズベンチマークでライザーカードで接続したASUS製 DUAL-RX5500XT-O4G-EVOの性能を測定しました。解像度 フルHD(1920x1080)の最高品質でスコア4669、判定は快適でした。グラボのHDMI出力とマザボのVAG出力の2画面で、FF14はグラボから出力してもう一画面はタスクマネージャーでCPUの稼働状況を見たところ、CPU稼働率は70~95%の間で常時100%のフル稼働と言わけではありませんでした。
GPU-Zによる確認

Nicehash

 Nicehashマイニングした結果は、133.56JPY/DAYでした。ビットコインのレートや処理の混雑状況により収益が左右されますが、Redeon RX5500XT(4GB)なりの収益だと思います。
Nicehash

課題

 PC本体に収まらなかったASUS製 DUAL-RX5500XT-O4G-EVOは、床に直置きの状態です。多少なりとも固定した状態にしたいので、グラボのスタンド的なアイテムを探したところ、長尾製作所 グラフィックボード ディスプレイ台 NB-VGA-DP01がありました。ライザーカードとグラボを支えるアームが干渉しないか微妙な感じがしますが、アームの位置をずらすことができそうなので何とかなりそうです。

 まとめ

 ライザーカード接続してもPCIスロットに接続したときと比べて思ったほどの性能低下はなさそうなので、性能重視の使い方でなければ十分使える感じです。
 
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